令和2年度農事功績者表彰事業受章者に対する
総裁秋篠宮皇嗣殿下のお言葉
令和2年度大日本農会農事功績者表彰事業受章者の皆様
本年度「大日本農会農事功績者表彰事業」においてのご受章を、心からお喜び申し上げます。
皆様が長年に亘り、弛まざる努力と創意工夫によって、地域農業の発展や農業技術の開発に寄与してこられましたことに深く敬意を表します。
本年度の「大日本農会農事功績者表彰事業」は、COVID-19の感染状況に鑑み、表彰式の開催を見合わせることとなりました。毎年、表彰式で受章された方々との懇談で、農業経営上のご苦労やこれからの展望などのお話を伺うことを楽しみにしておりましたが、今年はその機会を得ることができません。このことは、私にとりまして大変残念なことです。
農業と農村は、国民生活の基盤である食料を供給するだけでなく、国土の維持保全やそこに生息する生き物の多様性の保持、そして地域文化の継承など、国民の暮らしにとって大切かつ多面的な役割を果たしております。
いっぽう、我が国の農業・農村を取り巻く状況を見ますと、カロリーベースの食料自給率が主要先進国の中で最低水準となっているほか、農業従事者の高齢化、後継者の不足,耕作放棄地の増加など、課題は山積しております。また、近年は、自然災害が多発しており、農作物や施設に甚大な被害をもたらしています。さらに、COVID-19の感染拡大は、農業にも少なからぬ影響を与えています。
このような社会状況ではありますが、本会最大の事業であり、今回で104回を数える本表彰事業が一つの契機となって、本年度の表彰を受けられた皆様の活動がさらに発展していかれることを祈念し、お祝いの言葉とさせていただきます。
時節柄、呉々もご自愛ください。
令和2年11月16日
大日本農会総裁 秋篠宮文仁
令和2年度農事功績者の表彰式は、新型コロナウイルス感染症の収束が見えない状況であることから、開催を見合わせることと致しました。受章者の皆様には、本会総裁秋篠宮皇嗣殿下よりお言葉を頂戴し、表彰状、賞章等とともにお届けしました。
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